和不動産とは 雑誌Biglife21掲載インタビュー


和不動産とは 雑誌Biglife21掲載インタビュー
和不動産とは 雑誌Biglife21掲載インタビュー
和不動産とは 雑誌Biglife21掲載インタビュー
和不動産とは 雑誌Biglife21掲載インタビュー
▲ 上に戻る


逆転の発想で和≠描く。その男、愛の伝道師か、はたまた策士か?
「不動産業界の固定概念をぶっ壊す!? 」
旧態依然とした負のイメージが付き纏う不動産の世界に一石を投じた男がいる。仲宗根和徳氏。この男の試みは実にユニーク。社員数は5人(2013年9月現在)と小さな不動産会社だが、売り上げは期を跨ぐごとに桁が増していく。
いったい何が違うのか。仲宗根氏率いる和不動産(なごみふどうさん)が掲げたテーマは“和”。「楽しければ人は集まる 」「営業は絶対するな!」業界の常識とはかけ離れた言葉が、事務所では飛び交っていた。それだけではない。事務所の一室では、顧客と従業員が一緒にボードゲームに興じているではないか。この不動産屋、いったい何なんだ!?

人が人をよぶ、そんな“和”

「不動産業界の固定概念を打っ壊したい!」
「他社がやっていないことをやる! 」
仲宗根氏のこうした言葉が全てを物語っている。従来、不動産業界にはアフターフォローという概念は存在しない。毎年、星の数ほど生まれ同じ数だけ消えていく不動産会社。そんな業界で生き残りを賭けて戦うということは、他社とは違う独自性をださなければならない。仲宗根氏が打ち出した“和”という概念も、起点はそこにある。
アフターフォローは正にその一例だ。当初は、そこまで計算していたわけではないというが、定期的に顧客一件一件を訪ねて回るキメの細かい気配りが、現在ではリピーターや紹介の獲得、新規案件にしっかりと繋がっている。

「和不動産という名前を付けるにあたって、最初に3つのテーマを決めたんです。お客様との和、取引先との和、そして従業員との和という。人が集まらない会社は儲からないと思っていますから、とにかく人が集まる会社を作りたかった。人って楽しいと自然に集まってきますよね。会社全体で人をもてなす気持ちがなければ人を呼ぶことはできない。そのために、僕たちは“和”を大切にしています」

紹介をメインとして、原則的に売り込み等の営業活動は行わないという和不動産にとって、この“和”という言葉の持つ意味は深い。それは、連鎖や循環、輪という漢字に置き換えてみると、よりしっくりくる。

「お客様に好かれるから、販売力が高まる。販売力があるからお客様や良い物件が集まる、良い物件を売るからさらにお客様に満足してもらえるというその繰り返しです。そうやって和を描いていった先に、マチの不動産屋さん≠ノなるというヴィジョンをもっています。各地域に支店を作って、そこかしこ、いたる所に小さな和を描くコミュニティを作っていきたいんです。大手にはない親しみやすさ。営業マンとお客様の距離が近い会社であること。これを大切にしています」



イベントやゲームで“ファン”を増やす

和不動産のユニークさと言えば、売り込みは一切やらないことだろう。新規の顧客との商談でも、一回目はまず、顧客の話を徹底的に聞くところから始める。いきなり物件や自社のアピールに終始するようなことはない。それでも平均3回程度の面談で話が纏まるというから驚きだ。いったいどんなカラクリがあるのだろうか。答えは各種セミナーイベントのスタイルにありそうだ。
例えば。仲宗根氏の考え方が色濃く顕われているセミナーに関しては、―――
「普通、セミナーって主催者が喋りたいことだけ喋ってますよね。でも、僕たちのセミナーでは、お客様が聞きたいことをテーマに取り上げるんです。ノウハウを教えていく勉強会に近い。参加者が聞きたいことを聞けるセミナーってなかなかないと思います」

そして、何よりも、セミナー終了後に設けられる懇親会に大きな意味があるのだ。既にオーナーになっている人とこれからオーナーになろうという人がひとつのテーブルで食事を楽しむ。和気藹々とした雰囲気の中で、自然と活きた情報が飛び交うようになる。不動産投資に満足している既存のオーナーの言動に勝る営業≠ヘない。

>>セミナー事例はこちらから


イベントでは、―――
「去年の12月にクリスマスパーティ、今年の4月にはお花見、今年の6月にはボーリング大会。そこに一般のお客様を誘うんです。オーナーさんとイベントやるのでいらっしゃいませんかって。ウチのファンを増やそうということですね(笑い)」

もちろん、その場での営業トークは一切なし。ただただ、その場を皆で楽しむことに徹する。※「キャッシュフローゲーム会」も、そんな“楽しむ”という発想から採り入れられた交流の場になっている。

>>キャッシュフローゲーム会レポートはこちらから
>>キャッシュフローゲームとは

※ロバート・キヨサキ氏著「金持ち父さん貧乏父さん」(筑摩書房)の本で紹介されているボードゲーム。金持ち父さんの本を読むだけでなくリアルな疑似体験をしながら、お金に関する実学を楽しく学ぶことができる。


「不動産や金融って敷居が高くて取っ付きにくいイメージがあったりするじゃないですか。だったら遊んでいるうちに敷居を跨げる、そんな環境を用意しようと。子供もそうですけど、遊びながらいろいろなことを学んでいく。ゲーム感覚で、とりあえず取っ掛かりを作って頂こうという趣旨で開催しています」

このゲーム会が大盛況で、過去には、わざわざ北海道から参加しにくる人もいたという。青森から高速バスに乗って来たそうだ。そして、このゲーム会を開く目的があるのだ。

「自分自身で何かに気付いて頂くことです。ゲームが終わったあとに、僕は軽くお話はしますけど、いろいろなところに話を振って参加者の皆さんとディスカッションするんです。ゲームを通して、他の人の意見や考え方が聞けて、いろいろな気付きが出てくる。実際に投資をやっている人も自分の投資法を見直すきっかけになったり。具体的なテクニックを学んでいく、ケーススタディの連続の場になっています」

各種イベントやゲーム会など、常に新しい仕掛けを考えだしていく仲宗根氏。自身「新しいことが大好きだ! 」と胸を張っている。その分失敗も多いそうだ。ただ「失敗はノウハウになるから」と全く気にかけていないご様子。豪快だ。
そんな仲宗根氏の信条は、社員と顧客が触れ合う場を作ることに集約されている。それは“仕事だから”というだけではなく、社員も顧客も楽しめる環境を創出すること。営業マンはお客さんから教わって育つ。ご自身は“部下には何も教えない”と言いながら、育つ環境はしっかりと用意する。「僕がラクしようと思ってるだけですよ」と笑う仲宗根氏が描いた会社の理想像は今、着実に形になっている。

>> イベント・勉強会・セミナーの開催情報もご覧ください。



■プロフィール
仲宗根和徳氏
大学卒業後、大手ファーストフードチェーンに入社。店舗運営を担当するものの「根性だけは付いた」という激務の果てに1年で退社。転職した不動産会社では、20代半ばで50名を超える部下を任され、順調にセールスを伸ばす。30歳でフリーランスとして独立。しっかりと業績は挙げるものの、社会的な信用には繋がらないことから、法人として起業を決意。2011年2月、33歳で株式会社和不動産の代表取締役に就任。従来の不動産業界ではやらなかったこと、できなかったことに積極的に取り組み、顧客に対するユニークなアプローチを数々、実践している。



▲ 上に戻る