スタッフブログ(2015/11/24)
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2015/11/24【最近の不動産市況~REITの相場から~】
■直近の東証REIT指数の動きについて
最近、不動産投資信託(REIT)相場が伸び悩んでいるようです。 東証REIT指数は、9月8日に年初来安値1,509をつけた後、急反発したものの、9月末から1ヶ月以上、1,700前後でもみ合っています。 今年の年初来高値は1月16日につけた1,990。 日経平均が19,500円を超えて戻りを試しているのと比べると、REIT市場は、何だかぱっとしない印象です。
■REITとは?
あまりご存知ない方の為に、まずはREITについてご説明させていただきます。 REITとは、多くの投資家の方から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産を購入して、その賃貸収入や売買益を投資家に分配する金融商品のことをいいます。 不動産に投資を行いますが、法律上は、投資信託の仲間になり、証券取引所に上場されています。 株式と同じように日々の市場で価格が上下し、株式と同じように、リアルタイムで売買ができます。 そういった特徴がある為、投資家心理を反映しやすく、実物不動産に比べて、価格の変動が激しい傾向があります。 その為、株式などの相場が活況の時には、実物不動産価格の伸び以上に買われる傾向がある一方で、相場が低迷している時には、思った以上に価格が下がってしまうリスクもあります。 冒頭でお伝えしたREIT指数から考えてみると、直近1年程度の間でも、1月に高値2,000万円程度で購入したマンションが、9月には1,500万円に値下がり(暴落?)したみたいな感じです。
■REIT相場は伸び悩み、今後は分配金利回り重視へ?
REIT価格に影響を与える大きな要因として、分配金利回りがあります。 分配金とは、株式でいう配当のようなものです。 REITで運用している不動産の賃料収入の中から、REIT投資家へ支払われるお金のことです。 現在は、その分配金の伸び率の低下が意識され、警戒感が出てきているようで、それがREIT市場の伸び悩みにつながっているんですね。
賃料の伸びよりも、REITで購入する不動産価格の上昇が急なら、購入価格比でみた利回りが低下することになります。 実物の不動産市況は改善状況が続いていて、オフィス空室率も5ヶ月連続で低下。 物件価格は、高止まり状態です。その不動産価格の値上がりが逆に働き、分配金の伸び率が低下しているような状況になっています。 また一方で、分配金の源泉となる物件賃料の値上げについては、なかなか進まない状況が続いています。 企業の業績拡大でオフィス需要は高まってはいるのですが、賃料の引き上げは難しい状況です。
REITへの投資家の姿勢の変化を象徴するのが、REIT全体の分配金利回りと長期金利との差です。 この利回りは、3%を超えてくると割高と判断されます。足元での利回り差は3%超の水準。 郵政三社の上場や円安などの影響もあり、日経平均は明るさを取り戻してきています。 ただ、直近の急落を経験した投資家たちは、市場の急落懸念を完全には払拭できてはいないのも事実。 さらに強気で買っていくには難しい状況なのではないでしょうか。 REIT市場は、そういった市場心理にも影響を受けざるを得ないので、この水準から買われていくのは、なかなか難しいようにも思います。
■REIT相場低迷の一方で実物不動産投資は?
一方で、実物不動産への投資については、相続税対策や将来の年金対策の為など、新たな投資家たちが続々と参入してきていて、この勢いはまだまだ続きそうな気配です。 将来の不安が消えない中、お給料以外の不労所得を求める動きも続いていくものと思われます。
実物不動産投資では、現実の賃料収入がそのまま収入へとつながるので、賃料相場の安定性が不動産投資の安定感を支えてくれます。 株式市場などの相場心理に強く影響を受けるREITに比べ、下値不安が少なく、また、長期的な賃料収入を求められることも、魅力の一つです。
安定的な収益を求められる方にとって、実物不動産への投資は本当にお薦めだと思います。 ご興味を持たれた方は、ぜひ一度、不動産投資の世界を覗いてみては如何でしょうか?