不動産で成功した人たちのお話を読んで | 2015年12月7日(和不動産スタッフブログ)不動産投資のことならアフターフォローも充実の【和不動産】へ

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スタッフブログ(2015/12/07)

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2015/12/07【不動産で成功した人たちのお話を読んで】

最近、不動産市場が活況ですね。雑誌でも特集を組んでいるのをよく見かけます。
それだけ、興味を持っている方が多いということなのでしょう。
今日は、そういった特集を読んで感じたことを書いてみようと思います。

「不動産は投資ではなくビジネスです!」稼ぐ大家さんたちは異口同音に言います。
皆、会社員や公務員、自営業など普通の人で、地主ではない人たちです。
不動産は株や債券と比べ、投資家の裁量でリターンを上げられる余地があります。
しかも、銀行から投資資金を借り入れることによって、レバレッジをきかせた投資も可能です。その為、普通のサラリーマンが1億円を超える物件を複数買っているというお話もよく聞きます。

例えば、Aさん。「不動産からの収入:月270万円。返済額:月68万円。投資不動産の総額:約4億円弱。所有不動産:5棟56室と海外に商業ビル。借入金額:2.6億円。」
有名なカリスマ大家さんです。彼は、成功する人の特徴を3つあげていました。

一つめは「ちょっと短期な人」。
高いリターンを上げようとすると、何らかの問題がある物件を買うことが多いです。その問題を先延ばしせず、次々と善後策を考え対応していく為には、短気に(素早く)動けるような人がいいということらしいです。

不動産はビジネス二つめは「人間力があること」。
高いリターンを上げる為には、自ら動いて、修繕費用を安くするなどの工夫が必要になります。その為には、管理会社やその道のプロから情報を得て、様々な人と交渉することも必要になるので、人間力が大切になるということでしょう。

最後に、「半歩先を行くこと」。
家賃の安い地方の中古物件では、貰える家賃の単価が低い分、修繕も東京のようなレベルまでは求められないそうです。そんな中でも、他より半歩だけ進んだリフォームをして差別化することで、入居率が高められるといいます。

次は、Bさん。「不動産からの収入:月300万円。返済額:月140万円。投資不動産の総額:約4億弱。所有不動産:11棟78室。借入金額:3億円超。」
Bさんは、リーマンショック後に不動産投資に乗り出します。将来を他人に左右されてしまうサラリーマン生活をいつかはリタイアしたいと思っています。
投資スタイルは、いわゆる「利回り重視派」。
地方にある割安の中古物件を一棟買いしていくスタイルで、利回りは最低でも10%台前半、中には25%もあるとのこと。レバレッジをきかせる為、900万円程度のお給料に対し、3億円超の借金をしています。
最初の2つは耐用年数のあるRCマンションを購入。
ただ、最初の物件で、100万円を超える修繕費が次々と発生し、儲からないからと手離します。そこからは、木造アパートの1棟買いに変更。最初の物件を売ってできた現金でまず一棟を買い、あとは自己資金をあまり使わずに、レバレッジをきかせて買い進めていきました。
水漏れであわや裁判寸前、購入後に一気に空室率が70%になるなどといったトラブルにも見舞われますが、コンサルタントなど他者の協力を取り付け、空室をうめたそうです。研究熱心で、大家業を辞めたいと思ったことはないと話し、リタイアを目指して強い意志を持って大家業を続けていらっしゃいます。

その他もあわせて複数名の一棟物の投資家さん(大家さん)が紹介されていました。
そして、一棟物で運用されている方の後に、「区分所有」大家さんが紹介されていました。

大家さん3パターンCさん。「不動産からの収入:月86万円。返済額:月46万円。投資不動産の総額:1.4億円。所有不動産:11室(ワンルーム)。借入金額:7000万円。」
不動産投資の目標を「老後に月50万円程度の安定収入が得られればよい」位置づけ、会社員時代にコツコツ貯めた資金を活かし、過度なローンを避け、安定投資を心がけています。
リスク軽減の観点から、物件選びでは立地を最重視して、都心の中古ワンルームマンションを買い進めています。また、物件を複数持ち、エリアの分散も行っています。
購入時には、「首都大地震揺れやすさマップ」を使って地盤を確認したり、実際に物件を見に行き周辺住人に聞き込みを行うなどもしたそうです。

雑誌では、不動産投資家の方の言葉を紹介した後、稼ぐ大家さんになる為の入門講座として、不動産投資の基本的な考え方、情報サイト(楽待や建美家)の活用、中古物件の見つけ方、不動産ローンについての説明、保険についての説明、収支管理、相続税対策に有効であることなどが書かれていました。

この特集を見て、読者の方はどのように感じるでしょうか。
最初に、一棟物に投資をされている大家さんが見開き2ページで2人紹介され、その後も一棟物の投資のお話が続きます。純粋に区分マンション投資をされている方のお話はページ半分のみでした。しかも、最初に数棟数十室を持たれている方の紹介から始まりますので、10室程度しか持っていない人の話は、何だか物足りないような気持ちにもさせられます。

また、一棟物に投資されている方の中には、警備員の方や美人女医さん、子育てママさん投資家の方も紹介されていました。どうせやるなら儲かった方がいいような気がしますし、簡単ではないかもしれないけれど、普通の人でも成功しているのなら、自分も一棟物の投資が可能に思える感じがしなくもないような・・・。

同じくページの都合で仕方がないのかもしれませんが、大家としてのスキルや、具体的なトラブルのお話などについては、あまり具体的には書かれていませんでした。そのことも、やれば自分でもできそうに思える原因なのでしょう。

例えば、リフォームを安く行う為の知識一つとっても、実際に行うとなると、色々な知識が必要です。実際に業者の方とやりとりをするとしたら、当然、まずはどんな業者さん(大工さんや水廻りを扱う業者さんなど)を探さなければいけないかを知ることが必要ですし、よい業者さんを探し出す為の知識も必要です。
その後も、各業者さんへはどんな順番で仕事をお願いするのか、設備などは施主支給(商品は自分で準備し、取付工事のみ業者さんへお願いすること)にするのかなど、色々知らなければいけないことはいっぱいあります。勿論、業者さんと話ができる程度の知識は当然求められます。
多少高くなってもよいので、よいリフォーム業者に頼むという選択肢もありますが、よいリフォーム業者を探すにも、やはり知識が必要です。また簡単なリフォームなら自分でやってしまうというのもありでしょう。
ただ、壁紙一つとっても、素人の施工したものとプロが施工したものとでは、当然出来上がりが違いますし、何か問題が起こった場合には、自分で対処しなければいけません。自身の時間単価なども考慮すると、自分でやることが果たして本当によいのかを考える必要もあるでしょう。

規模を大きくしていけば、当然、自分一人では運営できないので、チームを作って対処していくことになりますが、そのチーム作りも、自身がある程度の知識を持っていなければ、よいチームを作ることは難しいでしょう。そういった知識を得る為に、カリスマ大家さんたちは、日々、勉強され、業者並みの知識を付けています。

不動産市場の注意点いつの時代もそうですが、ある市場が活況になると、書店では威勢のよいタイトルの本が多くなり、マスコミでも、投資で儲けた人たちのお話が取り上げられます。
記憶に新しいところでは、アベノミクスにより億単位の儲けを出した「億り人」、リーマンショック前のFXで儲けたという主婦「ミセス・ワタナベ」などでしょうか。
「サラリーマンでも」「フリーターでも」「主婦でも」など、誰でも儲かるといったイメージの本も沢山目についてきます。
そうすると、ひょっとすると自分も簡単に儲かるのではと思ってしまいがちです。
でも、本当は、そういう本が出てくる頃には、既に市場が過熱していることも多いのです。

それは、不動産市場にとっても、決して例外ではないでしょう。
平均年収のサラリーマンが、一気に億単位の借入をし、一棟物をばんばん購入している現状は、ある意味、怖い状況でもあると感じます。一気に億単位の借入をして大きな物件を購入した場合、収入も大きいですが、数百万・数千万単位の出費が発生することもあります。身の丈以上の投資をして失敗した場合、そのリスクは甚大になる可能性があります。

不動産は、株式やFXなどのハイリスクハイリターンの投資と比べ、ミドルリスクミドルリターンの投資であると言われたりもします。しかし、一つの取引にかかる金額の大きさを考えると、やり方によっては、もっと高いリスクを負う可能性がある投資にもなりえます。

成功した人たちは、成功するだけの理由があって成功しているのであって、簡単に成功している訳ではないという現実を忘れるべきではありません。実際、大きく成功している人たちは、とても努力家で、ものすごく勉強している人が多いです。
大きな利益を得ようと思えば、それだけリスクが高くなるという、投資の基本を思い出し、自分がとれるリスクと自分が求めるリターンを考えた上で、自身がとるべき投資方法を考えてみるべきでしょう。
誰でも成功できるというような表面的なイメージに惑わされ、ついつい、自分も簡単に成功できるのではと安易に考えがちですが、成功している人たちの裏側で、失敗している人たちがたくさんいることも忘れてはいけません。

しかし、不動産投資は、上手く行うと、老後の不安を解消する為の一つの有力な手段となることもまた事実です。豊かな老後を過ごしたいと考えるのであれば、お給料だけではない、お金の基盤作りをすることは大切なことだと思います。

耳障りよい情報に惑わされず、自分がどうしたいのかといった目標をしっかりと定めた上で、リスクを十分に認識して投資を始めることが、恐らくは成功の第一歩になるのではないでしょうか。

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