スタッフブログ(2020/02/26)
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2020/02/26
サラリーマン必見!不動産投資は確定申告で節税を図ろう
不動産投資により収入を得た場合は、会計制度上、確定申告が必要です。節税効果としてのメリットもありますが、具体的にどのような手続きが必要なのか知らない人もいるでしょう。
そこで本記事では、不動産投資を検討している人や、すでに不動産投資を始めている人、忙しいサラリーマン大家さんのために、確定申告の流れや気を付けるべき基礎的なポイントについて解説します。節税効果のメリットや申告漏れなどのリスクを避けるためにも、本記事で紹介する情報をガイドに、確実に手続きを行いましょう。
不動産投資をする時には確定申告が必要
通常、サラリーマンは会社が年末調整を行っているため、確定申告の必要はありません。しかし、アパートやマンション経営により家賃収入を得ているサラリーマン大家さんの場合は、事業者として自分で確定申告を行い、納税する義務が発生します。サラリーマンの場合は年末調整の際、勤務先の会社から渡される源泉徴収票が必要です。
源泉徴収票には1年間で支払われた給料収入や所得税の金額などが記されています。確定申告の際は、不動産投資による所得額と、源泉徴収票に記録された所得金額をもとに、新たな課税所得を申告する必要があります。一方、サラリーマンではない自営業のケースは通常の確定申告と同じように、所得税の計算を行います。
手続きの手間はかかるものの、所有している物件により所得税や住民税が安くなるなどの節税効果のメリットもあるため、確定申告は忘れずに行いましょう。申告漏れがあったり、申告そのものを行わなかったりすると、追徴課税を受ける可能性があるため注意が必要です。
重加算税がさらに課税されると痛い出費になります。
手続きの大まかな流れとして、まずは所轄の税務署や国税庁のホームページなどで、確定申告に必要な書類を確認します。作成した書類を期限までに税務署へ提出すれば完了です。
なお、確定申告の際は、経費として計上できる費用や節税について事前に調べ、勉強しておくとよいでしょう。
購入した際の諸費用や管理会社への委託料や管理費など、経営のために必要な支出は経費にできるので、利益を圧縮して節税することができます。
確定申告・いくらから申告が必要か?
たとえサラリーマンでも、年間所得が2,000万円以上の場合や、給与所得の他に20万円を超える所得を得ている場合は一般の事業所経営者と同じように申告義務が発生します。つまり、投資により得た所得が20万円を超えるなら、サラリーマンも事業主同様確定申告を行わなければならないのです。
不動産所得とは
不動産所得とは、不動産投資により得た総収入金額から、必要経費を差し引いた金額を指します。計算方法は、「総収入金額-必要経費=不動産所得の金額」です。そのため、不動産所得を算出するには、必要経費についても把握しておかなければいけません。
不動産所得には家賃収入の他にも、以下のような種類があります。
・土地や建物などの不動産の貸付けにより得た所得
・地上権など土地や不動産に関する権利の設定や貸付けにより得た所得
・船舶や航空機の貸付けにより得た所得
総収入金額について
総収入金額は家賃収入のほか、共益費などの名目で受け取る電気代、水道代なども含まれます。礼金や名義書換料、更新料のほか、駐車場使用料なども含まれます。
敷金や保証金は、債務不履行がない入居者に対しては全額返還されます。しかし、入居時に敷金償却の契約を締結していたり、債務不履行があったりした場合は、返還する義務は生じません。この場合、返還しなかった部分の金額は総収入に含まれます。
計上できる主な経費について
不動産投資の必要経費として計上できるのは、修繕費や減価償却費、管理会社への委託料だけではありません。地震保険や火災保険などの保険料、ローンで物件を購入した際の借入金に対する金利も経費に含まれます。さらに、固定資産税や都市計画税、不動産取得税などの税金も必要経費と見なされます。ただし、住民税と所得税は経費に含まれません。
不動産経営が専業でないサラリーマンの皆さんでやり方が分からず司法書士や税理士に確定申告の手続きを依頼した場合などは、報酬を経費として計上できます。そのほか、交通費や交際費、通信費なども経費にできることがあります。精算した領収書などの管理を徹底しましょう。
雑所得として計上する場合が多いかと思いますが、しっかりと領収証を管理しておいて下さい。
所得税と不動産投資の関係について
サラリーマンであってもなじみが深いと思いますが、所得税とは、課税所得に対して一定の税率で課される税金を指します。課税所得は総収入額から医療費や社会保険料などの所得控除を差し引くことで算出が可能です。不動産投資により所得を得た際に発生する税額を知りたいときは、以下の計算式に当てはめてみましょう。
・(不動産投資における総収入金額-必要経費)×所得税率-控除額=所得税額
上記の通り不動産投資の場合、総収入から必要経費を差し引いた金額が課税所得となるため、必要経費の金額が大きいほど節税につながります。
確定申告時、減価償却費の計算が重要になる
確定申告に必要な書類を作成する際は、不動産所得用の収支内訳書の裏面に、減価償却費を記載します。減価償却費とは、物件を購入する際に支払った費用を耐用年数で割った金額のことです。減価償却費は毎年計算したうえで、経費として計上する必要があります。
建物の耐用年数は建築構造によって法律で決められており、木造なら22年、鉄骨造は鉄骨の鋼板の厚みにより重量鉄骨で34年、軽量鉄骨で27年プレハブ工法など鋼板の厚みが3ミリ未満の物は19年、RC造なら47年です。ただし、中古物件を購入した場合、法定耐用年数から経過年数を引いた数字を採用しますので注意しましょう。以下詳しく解説します
中古資産を取得した場合の耐用年数について
法定の耐用年数は、あくまでも新築物件が対象です。中古物件資産の場合は、物件の取得後に使用可能年数の見積もりを行います。たとえば、築年数が経過しているものの、法定耐用年数の範囲内となる物件は、以下の計算式で耐用年数を算出できます。下記の通りです。
・法定耐用年数-(経過年数×0.8)=耐用年数
一方、法定耐用年数を超えている場合の計算式は以下の通りです。
・法定耐用年数×0.2=耐用年数
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節税についての例
事業や投資により収入を得ると、住民税や所得税など、さまざまな税金が発生します。そのなかには、不動産投資により節税効果が期待できるものも存在します。ここでは、節税できる税金の種類について詳しく説明します。
相続税の面での節税
相続税とは、遺言や相続により受け継いだ財産に対して発生する税金のことです。財産が預金や株式の場合、時価で評価された金額に応じた税率が適用されます。しかし、土地や建物などの不動産は、購入時の金額よりも低く評価されて節税できることが多いです。
いわゆる相続税評価額といいます。いわゆる相続税評価額といいます。
そのため、差額分だけ相続税を節税できます。相続税を節税したい場合、不動産投資は有効な手段といえます。
特に賃貸用ワンルームマンションですと、相続税評価額が物件価格の4分の1~5分の1という数字になることもあり高い節税効果があります。
損益通算による節税
万一、不動産投資で赤字が発生してしまったときは、サラリーマンとして得た給与所得など黒字の所得から差し引くことで、赤字を控除できます。このような処理を損益通算といい、節税対策に効果的です。たとえば、サラリーマンとしての給与所得が500万円で、経費などにより不動産所得が200万円の赤字だった場合、損益通算を行えば給与から源泉徴収された所得税が還付される可能性もあり、また翌年の住民税も赤字の割合分下がり節税対策になります。
ただし、土地や物件を購入するために借り入れた資金の利息は損益通算の対象にはなりません。
返済表で支払利息を確認してみて下さい。
確定申告の全般的な流れ
確定申告をスムーズに進めるためには、申告手続きの手順、流れや必要な書類の作り方などを知っておくことが大切です。会社勤めのサラリーマンの場合なじみが薄い手続きですが、ここからは、はじめて不動産収入を得た人のために、確定申告の期限や書類の作り方など、基本的な知識を紹介します。
確定申告の時期
確定申告書類は毎年2月16日から3月15日までの期間に提出します。申告の対象となるのは、前年の1月1日から12月31日までに発生した収入と支出です。書類は所轄の税務署で作成するほか、自宅で作成したものを郵送したり、e-taxを利用してネット上から提出したりすることもできます。
国税庁のウェブ機能で簡単に確定申告を作成する事が出来ます。
登録なども必要なく、画面の案内に従って入力していけば確定申告データを作成できます。
作成した確定申告は申告者の住所に応じた税務署に提出して下さい。
確定申告に必要な情報(や書類)を用意しておく
不動産所得の確定申告を行う際は、複数の書類が必要です。必要な書類が用意できなかったり内容に不備があったりすると、再提出を求められる場合もあります。
確定申告の際に必要な情報や書類については、以下で詳しく紹介します。
不動産投資関連
不動産投資で得た所得について申告する際は、管理費や修繕費、修繕積立金、固定資産税などの金額を把握しておかなければいけません。土地や物件をローンで購入した場合は、購入手数料や支払金利など、ローンに関連する費用も確認が必要です。また、確定申告書類には、そのほかの経費や租税公課の記入欄もあります。
登記簿謄本、その他物件の情報や火災保険などの金額、物件の売買契約書などの書類も必要です。マンションやアパート住宅を経営している場合は、賃貸借契約書や家賃の収支管理資料も忘れずに用意しておきましょう。
不動産関連以外
サラリーマンとして働いている場合は、源泉徴収票の添付が必要です。生命保険の控除証明書や、医療控除等の証明書も用意しておきましょう。マイナンバーカードの写しを持参するのも忘れてはいけません。ふるさと納税をしている人は、寄附金受領証明書も提出します。株やFXなどの投資も行っている場合は、株式等の取引証明書も必要です。
税務署へ行き、書類を作成する
提出先である税務署には確定申告書等を作成するためのコーナーが設けられているので、所轄の税務署で項目漏れの内容、申告書類を作成しましょう。自宅で作成したり、税理士に作成を依頼したりすることもできます。
不動産所得用の収支内訳書や青色申告決算書の書き方は、税務署の職員に直接教えてもらえます。方式が分かる場合はもちろん事前に用意しても問題ありません。
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確定申告の方法
確定申告の方法には白色申告と青色申告の2種類があります。それぞれ申告に必要な書類や帳簿の記帳方法が異なるため注意しましょう。確定申告書や収支内訳書などの提出書類一式は税務署でもらうか、用紙を国税庁のホームページからダウンロードすれば手に入ります。
不動産投資を始めて最初の確定申告の時には
はじめての確定申告は、白色申告を行えば問題ありません。しかし、5棟もしくは10室の物件を保有している場合は、事業規模とみなされるため、青色申告が必要です。青色申告は複式簿記による記帳や、貸借対照表と損益計算書の作成など、白色申告よりも複雑な手続きが求められます。そのかわり、白色申告よりも控除額が大きいのが特徴です。
税務署では確定申告の際に青色申告相談コーナーを設けているため、不明な点や疑問点がある場合は申告当日に相談してみましょう。
なお、青色申告を行う場合、原則として申告する年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を所轄の税務署へ提出しなければいけません。ただし、相続により事業を受け継いだ場合や新規開業の場合は、相続の開始時期や開業時期によって申請書の提出時期が異なります。
作成する書類
確定申告の際に必要な書類は、確定申告書Bと収支内訳書、療費控除の明細書の3種類です。確定申告書Bは第一表と第二表、添付書類台紙の3枚が揃っているかチェックしましょう。収支内訳書は収支内訳書と減価償却明細の2枚に必要事項を記入します。医療費控除を受ける場合は、療費控除の明細書も必要です。
最終的には税金を納付するか、還付を受けられるかがわかる
書類を作成すると、税金の納付が必要か、還付を受けられるか確認できます。納付の方法は現金で支払うほか、預金口座やクレジットカードからの納税も可能です。還付を受ける際は、確定申告書B第一表の「還付される税金の受取場所」という欄に持ち込んでもらう金融機関の口座名を記入しましょう。
確定申告の注意点
確定申告を行うにあたり、いくつかの注意点があります。不動産投資を検討している人は、これから紹介する確定申告のポイントを押さえたうえで、確実に手続きをして節税していきましょう。
前年度e-Taxを利用した場合、お知らせはこない
確定申告が必要な人には、年が明けてからしばらく経った時期に「確定申告のお知らせ」というはがきが届きます。しかし、前年度の確定申告にe-Taxを利用した場合は、はがきが届きません。お知らせが来なくても、忘れずに申告手続きを行いましょう。
書類作成が大変な場合には書類作成ソフトなどを利用する
確定申告の書類作成は複雑で、初心者には難しい場合もあるでしょう。そのような場合は、安価で手に入る書類作成ソフトを利用するのも一つの方法です。Webサイトなどを検索して探してみましょう。
細かな書類管理や提出書類の作成に苦手意識がある人は、専門家に依頼するのも有効です。税理士に経理を依頼する場合は、最低でも月額1万円はかかります。さらに、確定申告書類の作成を依頼する場合は、5〜10万円程度の報酬を支払わなければいけません。
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おわりに
サラリーマンの副業であっても、不動産投資で20万円以上の賃料収入を得た場合、毎年確定申告しなければなりません。ここで紹介した情報を参考に、期限に間に合うよう申告手続きを行いましょう。
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この記事のまとめ
確定申告が必要な不動産所得額と、その算出方法
確定申告が必要となる条件は、サラリーマンでも年収2000万円を超えるケースや、サラリーマンとしての給与所得の他に20万円以上の収入がある場合は、確定申告をすることで予定納税額を申告する必要があります。
節税が期待できるポイント
不動産投資では節税面で様々な手法が考えられます。各種必要経費を申告することで、経費額が課税対象から控除されたり、遺産相続の場面では購入時の金額よりも評価額が圧縮されることで節税額が生まれるなど、税制上のメリットがいくつかあるのです。
確定申告の流れ
まずは申告に必要な各種書類を提出先の税務署で取得します。また、不動産投資の場合であれば、管理費や修繕費、修繕積立金、固定資産税、土地・物件をローンで購入した場合は購入手数料や支払金利など、かかった各種費用の把握をしておくと申告がスムースです。
申告方法
書類の用意・各種金額の把握など事前準備が完了したら、実際に申告を行います。申告方法には白色申告・青色申告の2種類がありますが、不動産投資の規模が一定以上大きくなると青色申告が必要になります。青色申告には貸借対照表や損益計算書の作成など、より複雑な手続きが求められます。
注意点
手計算・手記入による確定申告も可能ですが、おすすめなのは、専用の会計ソフトを導入した書類作成です。必要項目の入力や収める(戻ってくる)税金額の自動計算、過去の申告データの保存がしやすいうえに、各種経費などをもれなく記録することも可能です。