不動産投資で起こり得るリスクとその対処法 / 国土交通省、「事故物件に関する告知の指針案」公表2021年6月23日(和不動産スタッフブログ) 不動産投資のことならアフターフォローも充実の【和不動産】へ

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スタッフブログ(2021/06/23)

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2021/06/23 不動産投資で起こり得るリスクとその対処法 / 国土交通省、「事故物件に関する告知の指針案」公表

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皆さん、こんにちは!和不動産スタッフブログ担当です。

なかなか梅雨入りしなかった関東も、ついに梅雨入り。例年の関東甲信地方の梅雨入りは6月上旬で、今年はかなり遅い梅雨入りとなったそうです。

梅雨の時期は、多湿や低気圧によって体調不良も起こりやすくなると言われていますので、ぜひ皆さま気を付けてお過ごしください♪


本日のトピックスは、「不動産投資で起こり得るリスクとその対処法 / 国土交通省、「事故物件に関する告知の指針案」公表」というテーマでお送りいたします!


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■不動産投資で起こり得るリスクとその対処法

今年4月17日、則武地所が施工を行った東京・八王子市にある3階建てアパートの鉄製階段が崩落し、入居者の女性が死亡するという事故が発生しました。

本アパートは、築8年と築年数が浅い物件だったこともあり、衝撃を受けた方も多いはずです。そして、不動産投資をされているオーナー様にとっては、「自分の所有している物件は大丈夫だろうか?」と、肝を冷やす出来事だったのではないでしょうか?

本トピックスでは、則武地所アパートの事故から「不動産投資で起こり得るリスクとその対処法」について考えていきたいと思います。


街並みのイラスト

今回の事故を受け警視庁が調査を行った結果、事故の発生したアパートが当初の設計と異なる形で施工されていたことが明らかになりました。

そのうえで、国土交通省は、「則武地所及び同社の代表者等(※)が関与した屋外階段を有する共同住宅」について、特定行政庁に対し、屋外階段の劣化状況等に関する現地調査の実施を要請・危険性があると判断されるものについては特定行政庁から所有者等に対して改善指導・注意喚起等を行うよう要請しました。
(※)調査過程で、代表者等の個人名で建築確認手続きが行われたものが判明したため

則武地所が施工した共同住宅の物件数は計241件となり、内訳は下図のとおりです。


則武地所施工の共同住宅一覧(特定行政庁別)

そして、上記物件の所有者は、特定行政庁より下記の対応を求められました。

①建築士等による詳細調査
②屋外階段の改修計画の提出及び改修の実施
③改修完了までの間、当該屋外階段の定期的な点検及び特定行政庁への報告

調査や改修を求められた場合、当然のことながらそれに係る費用が発生します。2~3階建てアパートの建物点検費用は10万円程度。その費用は所有者負担となり、さらに、調査の結果改修が必要となれば、改修費用の負担も避けられません。

本来、調査を実施し「施工不備」が見つかった場合には、所有者は売主や施工会社に対し「契約不適合責任」を根拠に改修を行うよう請求ができますが、今回においては、施工会社である則武地所が自己破産をしたため、同社に建築を依頼した・同社から購入していた場合、改修請求は見込めないでしょう。


今回の事故がきっかけで則武地所の施工不備が明らかになったことで、多くのオーナーが建物の調査・改修などを余儀なくされ、突然の出費に悩まされていることと思います。

このような不安は、則武地所のオーナー様だけとは限りません。今回は、則武地所の案件で事故が起こりましたが、そのほかのアパートでも十分同じようなことが起こりえます。

なぜなら、利回りが高いほうが売れるため、同じような工事が各所で行われている可能性があるからです。事故として表面化しなくても、利回りを上げるために簡素な工事が行われていれば、平均以上の修繕費がかかることもあります。

また、利回りを上げるために所有アパートの部屋を増やしたケースも注意が必要です。一般的に部屋数を増やしたほうが、利回りは上がります。しかし、コロナ禍では、広めの部屋が人気なので、入居者のニーズとかけ離れ空室や家賃下落をまねく恐れもあるでしょう。

このような不都合が、利回りを必要以上に求めた代償です。2016~2018年ごろに土地を所有していないオーナーが、アパートを所有するアパート経営が流行りました。あと数年も経てば、これらのアパートも施工不備や空室・家賃下落等が増加するかもしれません。

それまでは、アパート購入を控え、様子を見るのも戦略の1つでしょう。

今回の出来事が直接的に自分とは関係が無くとも、不動産投資をされているオーナー様・これから不動産投資を始めようとお考えの方は、少なからず不安を感じているのではないでしょうか。

ただ、「施工不備によって起こりうるリスク」は、物件の厳選や、物件の施工会社について確認しておくことで、大きく軽減できると私たちは考えます。


街並みのイラスト

一棟物件を保有した場合、前述のとおり自らが調査の手配等を行い、自腹を切って対応せざるを得ないというリスクがあります。

一方で、ワンルームマンションなどの区分所有を選択した場合、万が一このような事態が起こっても、建物全体の管理は管理会社が行うため、自ら調査の手配等を行う必要はなく、もしそれに係る費用が必要になった場合でも、基本的には毎月納めている管理費・修繕積立金によって支払われるため、突然多大な出費を迫られるというリスクも低いと言えるのではないでしょうか。

アパートは、どのような建築が施されたか見えにくいことが、大きな弱点です。そのリスクを負いたくない方は、構造にも気を配ったほうがよいでしょう。

今、老後の資金不足対策として注目が集まっている不動産投資ですが、メリットだけに着目するのではなく、始められる際には、しっかりと「不動産投資で起こり得るリスク」も確認し、リスクの低い物件を選択していただければと思います。


■国土交通省、「事故物件に関する告知の指針案」公表

今年5月、国土交通省が、入居者らが死亡した「事故物件」について、不動産業者が売買・賃貸の契約者に告知すべき対象をまとめた指針案を、初めて公表しました。

これまで事故物件は、宅地建物取引業法で告知の必要はあっても明確なルールがなく、具体的な扱いは業者の判断に委ねられており、そのため、入居後に訴訟問題に発展するケースもありました。

指針に強制力はないものの、業者に周知することでトラブルの抑制につながるのではないでしょうか。

本トピックスでは、国土交通省が公表した「事故物件に関する告知の指針案」を確認していきたいと思います。不動産投資をされているオーナー様、これから始めようとお考えの方はぜひご確認ください。


街並みのイラスト

国土交通省が公表した指針案の内容は下記のとおりです。


「事故物件指針案」による告知対象

●自然死および、不慮の事故死は告知の必要なし
病気や老衰、入浴中の転倒や食事中の誤嚥等の不慮の事故による死亡は「自然死に近く、契約の判断に重要な影響を及ぼす可能性は低い」ため、原則告知する必要はないとしました。ただ、死後、長期発見されず害虫などが発生し特殊清掃を行われた場合には告知の対象となります。

●殺人や自殺などによる死、原因不明の死は告知の必要あり
殺人や自殺、火災やガス漏れによる事故死、原因不明の死には、告知の必要があるとしました。ただ、賃貸物件においては、過去の判例などから、死亡からおおむね3年経過すれば告知は不要としています。

●居室だけでなく日常的に使用する共用部で死亡した場合も告知対象に
指針案の対象は、マンションや一戸建てなどの住宅になります。その住宅の居室のほか、ベランダ・廊下などの日常的に使用する共用部で死亡した場合にも告知対象となり、入居者以外が死亡するケースも対象となります。

●隣接住戸や前面の道路などは指針案の対象外
隣接住戸や前面道路、搬送先病院での死亡などは、今回の指針案の対象外となりましたが、今後検討を続けていくとされています。



以上が、国土交通省が公表した「事故物件に関する告知」についての指針案になります。6月18日まで一般から意見を募っていたため、具体的な決定はこれからとなりそうです。

不動産投資をされているオーナー様、これから始めようとお考えの方にとって知っていて損はない情報だと思いますので、最終決定がどうなるか、ぜひご注目いただければと思います。



あとがき


皆さま、今回のスタッフブログはいかがでしたか?

今回は、不動産投資で起こり得るリスクとその対処法、事故物件に関する告知の指針案についてお話させていただきました。

不動産投資は、定期収入を得られる投資であることから年金対策としても注目を集めておりますが、闇雲に始めてしまっては失敗やトラブルが起こる可能性もあります。

それらを避けるためには、リスクや決まりごとを事前に把握しておきましょう。そして、自分が無理なくできる範囲での投資を行っていただければと思います。


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それでは、今回のスタッフブログはここまで。次回もぜひご覧ください!さよなら、さよなら。


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