中国で増える鬼城 2022年7月6日(和不動産スタッフブログ) 不動産投資のことならアフターフォローも充実の【和不動産】へ

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スタッフブログ(2022/07/06)

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2022/07/06 中国で増える鬼城

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皆さんこんにちは!株式会社和不動産スタッフブログ担当です。

暑い日が続いております。会社から帰る時間になっても外は蒸し暑い、私はそこそこ歩いて帰ることになるのですが、シャツは汗に濡れ、家に着く頃には汗だくです。

私が小さい頃はまだ、夜は涼しくてエアコンがなくても眠れたような思い出があるのですが、皆様はいかがでしょうか。今はとてもじゃないけど、眠れない。

夏休みになるとプールの授業があったわけですが、思い起こせば気温が足らなくて、水温が10度以上に上がらないのでプールが中止になる。冷夏の頃はこんな記憶がありました。今は水温が40度を超え、熱中症の危険があるためにプールは入れない。と、こんなふうになっているようなんです。

信じられないことだと思います。記憶のどこを探しても『水温が高いからプールが中止』なんて、小中高全ての学校生活においてありません。

これ、気になって調べてみたところ、平均気温はここ30年ほどで2度ぐらい上がっているようです。2度っていうのはすごいです。平均ですから、最高気温も最低気温も上がっているのです。

『ヒートアイランド現象』と言って、道路が全てアスファルトで覆われているため、太陽光の放射熱がこもり地表が温められます。それに加えて、全ての建物が空調を付けているため、室外機からあったかい空気を外に逃がす事でも気温が上がっているかと思います。

日本には四季があると言われていますが、北海道は寒帯気候、沖縄の方は亜熱帯気候と、南北で気候が異なります。本州は湿潤気候と言われており、偏西風の存在で四季が生まれるのですが、最近はなんだか熱帯気候のようになってきたなんて言われています。

この湿度と暑さは、世界でも類を見ないほど暑い方です。とても耐えられたものではない暑い国日本なのです。

調べてみると、「日本の夏っていうのは絶望を覚えるほど暑いんだ」と、書いてて更に暑くなりました。


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さて、今回のスタッフブログでは、鬼の城と書く中国のゴーストタウン、 『鬼城』 について書き進めて参りたいと思います。



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■中国で増える鬼城

『鬼城』これは、中国のゴーストタウンの名称です。ニュース等でも報道されており、ご存知の方も多いかと思います。

この鬼城、ゴーストタウンというのは、『開発されたニュータウンだが、蓋を開けると誰も住んでいない』というもので、そんな街が今、中国で話題に上がるほどたくさんあるのです。

驚きなのが、中国の現在の人口14億人に対し、供給されている住宅が34億あると言われていることです。つまり、全人口がマンション買っても余ってしまうという事態が起きているのです。

この鬼城なる現象を調べてみたところ、中国ではこの鬼城巡り、つまりゴーストタウン巡りなるものがプチ流行りしているほど、現象として認知されています。見方によれば、中国の不動産バブルというのはもうとっくに弾けているんだとも言えるのです。


●不動産バブルの崩壊

我々日本人には、バブル経済の崩壊が記憶にあります。そのため、私たちは『不動産加熱はいつかバブルに変わり、それは崩壊するものだ』と体験的に知っているのです。

しかし、不思議なことに、当時の日本ではバブルが崩壊するまでバブル崩壊を予知していた人はほとんどいなかったようです。今の常識から過去を考えると、どう見たって異常なのですが、そう思っている人はいなかったんですね。もしくは、表だって主張していなかっただけかも知れません。

土地神話や、不動産の価値が上がということを多くの方が信用していた時期ですので、銀行の融資金利がどれだけ高くてイールドギャップがマイナスであっても、たくさんの方が不動産を購入しました。

なぜならば、その不動産は必ず価値が上がると信じていたからです。そして、その当時の日本と全く同じ現象が、今まさに中国で起こっているのです。中国の場合、規模が大きいですから、事態はさらに深刻です。


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●なぜこういうことが起こるのか?

中国は大変広いのでケースはそれぞれ異なると思うのですが、大枠は『各自治体行政が民間に土地を売却する』というところからスタートします。中国の土地は国家に帰属しているわけですから、それらが民間に降ろされないと、そもそも事業になりません。

土地の売却により自治体は利益を得られるため、自治体は土地を売ります。かつての日本の箱もの行政が彷彿とされますね。これが儲かるとなると、「みんなやった方がいい」という流れになりました。

『自治体が儲かる』というのが不思議なところなのですが、ポイントの1つです。

次に不動産業者が開発を行って建てた物件を分譲するのですが、売れないとその業者はやる意味がないため、『売れるからやる』ということになります。

『売れてしまったこと』が不幸の始まりでもあります。

国中の人が土地が上がると信じているため、分譲されたマンションを購入してしまう。売れると思えばどんどん開発してしまう。それは無計画であっても、需要と供給が釣り合ってなくても作って売ってを繰り返してしまう。次第に開発価値があるのか怪しい小さい規模の都市も分譲していくようになる……。

バブル期の日本のことを今の人が誰も理解しないように、中国のバブルのこともやはり理解できないんですね。みんなが信じているというのが当たり前すぎて、警鐘を鳴らす人がいたとしても「皆買っているし」と流されていくのです。


●最も有名な鬼城、『オルドス』

最も有名な鬼城に、『オルドス』という街があります。モンゴルに近いと中国北部の街です。


砂漠の中にある都市なのですが、このオルドスには100万人規模の都市が作られました。これを衛星写真などで見ると驚きなのですが、砂漠の中に突然街があるのです。街一つを丸々作ってしまうことも驚きですが、かなりの戸数が売れているのも驚きです。

このようなゴーストタウンが中国全土に増えていき、今後その数は50カ所以上にもなるらしいのです。

中には、「購入したが、建築中にバブルが弾けて途中で業者が飛んでしまった」という事例もあります。完成して引き渡されていれば、そこに住んだり暮らしたりできますが、建築途中に業者が飛んでしまったということになると、完成後引き渡しになっていない、登記もされてないということになりますよね。権利関係上非常に複雑な気がしますが、占有状態という事になるかと思います。(中国の登記事情に詳しくないので正しい事は分からないのですが)

打ちっぱなしのコンクリートの中、水も電気もないけど住んでいる。そういう悲しい事例もあるのです。かなり闇の深い話になっていきそうだな、と感じます。

中国のゴーストタウンの問題は、今後どんどん表面化してくると思われます。そうなると連鎖的に、不動産市場に影響しバタバタと倒れる企業が出てくるかもしれません。

バブル崩壊は、市場価格が暴落する終わり方をします。中国ぐらいの規模になるとどうなるのでしょうか?明確なのは、『良くなっていく街とそうでない街に別れていく』ということです。

「人は仕事のある所に住む」という原則があります。

全ての鬼城がダメなわけではなさそうです。中にはポテンシャルのある街もあり、入居率を高めていける所もあるでしょう。明暗を分けるのが、『仕事があるかないか』になると思います。しかし、それは同時に、明らかにどうにもならない鬼城もあるということです。

YouTubeなどで『鬼城』と検索すれば、たくさんの鬼城を見ることができます。鬼城ツアーみたいなものが、動画で沢山ありますのでご覧になってみてください。非常に珍しい光景と言いますか、大変美しい街並みなのに、人がいないという怖いともシュールとも言える景色が広がっています。


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あとがき


皆さま、今回のスタッフブログはいかがでしたでしょうか。

中国の鬼城問題。これは決して中国だけで起こる特異な問題ではなく、かつての日本のバブル経済、アメリカのサブプライムローン問題と同じく、不動産加熱は、いつか必ず終演を迎えると言う事です。

そして、誰がババを引くのかというのは、売っている人でも元々計画した人でもなく、最後に買った人という共通点があります。

冷静に考えれば、バブル熱に浮かれているときに、マンションに手を出すというのは大変リスクが高いと分かりそうなものなのです。けれども、『必ず土地が上がる』とみんながみんな信じていると、どうしても「自分もそれに乗っからないと損をするんじゃないか」と、そんなふうになっていってしまうわけです。

どんな時も原則を忘れず、基本を守る事が肝要なのですね。

ぜひ、皆さんもYouTubeでご覧になってみてください。中国はスケールが違うなと驚かされます。

それでは、最後までお読み頂きありがとうございました。
次回も是非ともお楽しみに!


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