不動産投資コラム(29)
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不動産投資に関するコラムをご紹介いたします。
第29回【サラリーマンの不動産投資が盛んな理由】
今、サラリーマンの不動産投資が注目されている
サラリーマンの副収入の手段として、アフィリエイトやFX、株式投資などの方法が存在しますが、本業で忙しいサラリーマンにとっては、あまり現実的な手段ではありませんでした。
そこで最近にでは、サラリーマンでも比較的挑戦しやすい「不動産投資」がとても注目されるようになりました。
理由として、FXや株式投資などと違って、不動産投資ではあまり手間をかけない場合でも、家賃収入などから毎月安定的な収入を見込むことができる点が挙げられます。
また、金融機関にとっても融資した不動産を担保にしつつ、毎月の収入から返済を行ってもらえるため、積極的に不動産投資家に対して融資を行うようになり、サラリーマンにとっても不動産投資がより身近な存在へとなっていったのです。
不動産投資のメリットとしては、やはり安定的な副収入が得られることと融資の受けやすさ、そして管理面が楽であることや、税制上で有利になりやすい点などさまざまなものがあります。
しかし、空室の発生によって収益が減ることや災害で建物に影響が出るなどのリスクもありますので、これらも念頭に置いておくことが重要です。
ここから、最近注目を集めているサラリーマンによる不動産投資の現状について、ご紹介していきます。
サラリーマンの不動産投資が盛んになっている背景とは
サラリーマンの方たちが、副収入が欲しいといった願望は昔からもありましたが、以前までは、副収入を得るために考えられる方法と言えば、アフィリエイトやFX、株式投資など、どれも物理的に多くの時間を必要とするものでした。
せっかく時間を使ってFXや株式投資を行って利益を得たとしても、翌月になると損をしてしまう可能性があり、ハイリスク・ハイリターンの投資であることは間違いなく、サラリーマンの現状としてはあまり適した方法ではありません。
不安定な社会情勢の中では、少しでも副収入があれば安心できるということで、サラリーマンでも実践しやすい投資先として「不動産投資」が注目されるようになったのです。
不動産投資では初期の投資額こそ大きいですが、その後の管理にはFXや株式投資のような手間はかかりません。
また、一度収益が発生すれば、そこから長期にわたって安定的に副収入をもたらしてくれる点も、サラリーマンにとって魅力的な点になります。
サラリーマンによる不動産投資への投資意欲が高まる中、金融機関の方でも積極的に不動産投資家への融資が行われるようになりました。
金融機関からすれば、中小企業などへ融資を行っても返済のリスクが高いままですが、不動産投資への融資の場合、毎月の家賃収入から返済が滞る心配が少なく、不動産そのものも担保にすることができるため、不良債権のリスクを低くすることができます。
また、金融機関の金利が下がったこともあり、サラリーマンの不動産投資に対する融資の勢いが高まり、以前と比べてさらに不動産投資へのハードルが下がることとなりました。
「サラリーマンによる不動産投資意欲の向上」と「金融機関による積極的な融資」の流れ、そしてサラリーマン不動産投資家向けの「金融商品」も登場することで、ますますサラリーマンにとって不動産投資は身近なものへとなっていったのです。
サラリーマンが不動産投資をする際のメリット
では実際に、サラリーマンが不動産投資を行う際のメリット、デメリットを見ていきましょう。
まず、不動産投資を行う際のメリットは以下のようになります。
■安定的な副収入を得ることができる
サラリーマンの不動産投資にとって最も大きなメリットが「安定的な副収入を得ることができる」という点です。
はじめる際は、ある程度の投資額が必要となりますが、一度収益を生み出すモデルが完成してしまえば、後は家賃収入によって毎月定期的な収入を確保することができます。
少ない金額でも5万円ほどの収入を期待できますので、趣味などの費用として自由に使えるお金が欲しいと考えるサラリーマンにとって、大きなメリットとなります。
■金融機関から融資を受けることができる
通常、FXや株式投資などに投資を行いたいと思っても、金融機関から融資を受けることができず、全て自己資金の中で行う必要があります。
しかし、不動産投資の場合は前述の通り、金融機関にとっても融資対象としては返済が滞るリスクが少ない投資先となりますので、たとえ自己資金が少ない場合でも融資を受けることができます。
場合によってはフルローンでの融資も可能なため、はじめての投資として比較的ハードルが低いのも魅力的な点となっています。
■管理の手間がかからない
サラリーマンにとって日中は業務が忙しいため、FXや株式投資など常に細かな動向の分析が必要な投資は不向きです。
しかし、不動産投資の場合では、管理の面を管理会社に委託することができるため、手間がかからず、本業に集中することができます。
・所得税や住民税の節税をすることができる
本来、サラリーマンが本業で稼いだ給与では、各種の税金が天引きされます。
しかし不動産投資の年間収支が万が一赤字になってしまった場合、給与収入との損益通算によって、確定申告で「所得税」と「住民税」を節税することができます。
■税制上で有利になりやすい
サラリーマンの給与によって得た収入は節税をすることが難しいですが、不動産投資によって得た収入は節税をする方法が多くあり、税制上有利になります。
また、不動産があることで、相続税の節税にも効果があり、相続税対策として不動産投資を行う人も多くいます。
■インフレ時に強い
今後インフレによって現金の価値が下がった場合でも、相対的に不動産の価値は上がる傾向にあります。
そのため、資産運用先として現金を持つよりも、不動産がある方がインフレ時には資産価値が高くなり、また資産の分散先としても効果が高いということになります。
サラリーマンが不動産投資をする際のデメリット
では、サラリーマンが不動産投資を行う際のデメリットをご紹介しておきましょう。
■投資金額が大きくなる
やはりFXや株式投資などに比べるとはじめの投資金額が大きく、ほとんどの人が金融機関から融資を受ける必要があります。
現在では金融機関からの融資を受けやすくなっていますが、大きな投資金額を背負うということに抵抗を感じる人もいます。
■空室のリスクがある
毎月の家賃によって収益が発生していますので、空室が増えれば増えるほど収益が減ってしまいます。
首都圏や都市中心部など人口が集中する地域であればそれほど心配いりませんが、地方になればなるほど、今後の人口減に伴う空室のリスクがつきまとうことになります。
他にも「設備の劣化」や「近隣に新しいマンションができた」などによって空室が発生する可能性もあります。
■流動性が低い
「不動」産と言われるように、FXや株式投資と違い、簡単に損切りをすることができません。また、災害などによって倒壊のリスクもあります。
売却をしたいと思った場合でも、すぐに売ることは難しい場合があるため、売却のタイミングを事前に考えたり、災害時のリスクに備えて火災保険や地震保険に加入しておくなどの対処が必要となります。
■金利上昇のリスクがある
融資を受けている場合に、その時の社会情勢によって金利が上昇する可能性があります。その際、返済金額も上昇するため、金利上昇のリスクを考慮しておく必要があります。
金利上昇=インフレということで不動産価値も上昇するため問題ないという見解もありますが、一般的には4~5%ほどの金利上昇でも返済ができる計画をしておく方が良いでしょう。
このように、不動産投資にはメリットがある反面デメリットもありますので、事前に対処しておくことが大切です。
いずれにしても少ない労力で定期的な収入を期待できる不動産投資は、サラリーマンにとって注目を集めている投資方法であることは間違いありません。