不動産投資コラム(45)
最新の不動産投資市況情報や、中古のワンルームマンションなど、
不動産投資に関するコラムをご紹介いたします。
第45回【不動産オーナーの仕事としての管理業務の負担を減らすコツ】
管理業務のアウトソーシングはサラリーマン業との両立に不可欠
不動産投資では、購入した物件の管理業務は第三者に業務委託します。物件数が増えてくると、本業のサラリーマンを続けながら賃貸管理業務をするのは大変です。
業務管理委託料を支払いながら、それでも利益が上がるように賃貸経営を行い、物件数を増やして収益を上げていくのが不動産投資の方法です。
不動産投資を行うにあたり、オーナー様は全ての業務を自分ではなく、第三者に任せるようにします。自分でやる方がコスト削減になりますが、物件のトラブルが起これば、水周りや電気設備といった専門知識が必要になります。
またクレームは、サラリーマンとして仕事をしている時間帯でも起こるかもしれません。建物に対するあらゆる知識と技能を持ち、トラブルが発生すれば、いつでも現場にかけつけて手作業で修理や故障を完了することは、オーナーさま1人の力では実現不可能です。
長い年月をかけて収益を生み出していく不動産投資では、日常の業務にできるだけ手間を取られない仕組みを作り上げることも、成功の秘訣だということを忘れないで下さい。
不動産に関わる仕事では、国家資格を持つ宅建などのスペシャリストへ業務内容の相談や仕事の一部を依頼することも有効な方法です。
管理会社が行う業務とは
オーナー様の代わりとなって賃貸運営を請け負う管理会社の仕事は、入居者の募集から居住中の管理業務、そして退去に伴う契約終了手続き代行に至るまで多岐にわたります。
本業で忙しいサラリーマンのオーナー様に代わって、新しい入居者の契約代行では、賃貸契約に関する説明を行い、契約締結、カギの引渡しを行います。
賃貸契約中は建物の維持管理や修繕を行い、法定点検や物件の清掃、クレーム対応、契約更新代行、賃料改定があればその業務代行などを行います。
退去時は立会いし敷金を精算し、次の入居契約に向けて物件の原状回復工事を速やかに行います。
管理業者からオーナー様へ委託された業務について頻繁に連絡をとることはほとんどなく、オーナー様は、毎月管理業者から送られてくる家賃入金レポートを受け取ります。
このように管理会社が業務を代行することで、オーナー様は次の物件探しに時間を使うことができ、不動産投資のスピードが加速します。
不動産管理業務を代行するスペシャリストとその役割
不動産投資を始める人が増えて、賃貸住宅もその管理が多様化、複雑化しています。さまざまな人が関わる不動産経営において、適正な管理を行い、トラブルを防止するためにも専門知識を持った人材が必要とされています。
現在不動産を扱う国家資格には、宅地建物取引士やマンション管理士などがあります。宅地建物取引士の役割は、土地や建物の売買、仲介を行う際、宅地建物取引主任者が売主や買主に対して「重要事項説明」を行い、売買契約を成立させることです。
宅地建物取引士は5年に1度の免許更新が必要ですが、1度試験に合格すれば一生有効な資格です。
宅地建物の取引業者は、ひとつの事務所にいる従業員5人中の1人は宅建所有者を設置しなければならないという法律があります。このため宅建資格保持者は、就職や転職が有利です。
マンション管理士は「マン管」と呼ばれる国家資格で、マンション管理組合の運営や建物の構造上の技術問題、そして住民間のトラブルなどに対して法律知識を元にアドバイスを行うなどの仕事をします。
日本にはマンションが500万戸以上あり、築30年以上を超えるマンションが今後増えて、大規模修繕が順次行われることから、マンション管理士の必要性が高まると予想されています。
これらの国家資格に対し、賃貸不動産経営管理士は民間資格で、法律で定められた業務はないものの、宅建資格者や管理業務の主任者、マンション管理士と共に、賃貸住宅経営を円滑に進める役割を担うことが求められています。
このようなスペシャリストの知識も借りながら不動産運営をすれば、より一層効率的に賃貸運営を進めることができます。