不動産投資コラム(46)
最新の不動産投資市況情報や、中古のワンルームマンションなど、
不動産投資に関するコラムをご紹介いたします。
第46回【不動産投資のリスクは予測可能!事前の対策で回避を】
不動産投資のリスクとは収支がとれなくなる事態のことです
不動産投資におけるリスクとは、最初に描いた収支計画通りにならないトラブルが発生することです。
収支が大きく変わる事態とは、収入が減少することや支出が増加することで、家賃の値下がり、空室が続くこと、災害発生のために物件に大きな修繕が必要となること、そしてローンの金利上昇による返済金額のアップなどがあります。
リスクについては、それぞれあらかじめ対策をとっておくことができます。
天災などによる建物の損壊は損害保険でカバーすることができますし、家賃の下落については、最初から値下げを想定した収支計画を組んで自己資金を用意し物件を探すようにします。
そして、金利上昇による返済額の増加に対しても、金利上昇を見越した収支計画を立てておき、繰り上げ返済や借り換えなどの計画もたてておきます。
リスクは避けたいものですが、物件購入前にこれらのリスクをできるだけ想定し、収支がとれる物件を探す努力をして下さい。
空室リスクへの対処法
物件があるエリア全体の人口が減少傾向にあれば、空室リスクも高くなります。ただし、複数の物件を所有していて、去年は満室だったのに今年は1室も入らないという事態は起こりにくいものです。空室リスクは、築年数や人口動向の影響を受け徐々に高まっていきます。
家賃を下げるタイミングは難しいのですが、物件周辺の家賃の下落が激しい、昨年以前の同時期と比較して部屋が埋まりにくいというような現象があれば、家賃値下げを検討します。
空室リスクへの対処は、家賃値下げだけがその解決法ではありません。
室内リフォームや入居募集内容に「ペットOK」といった付加価値を加えることでも、借り手が見つかることもあります。
いずれにしても、家賃値下げは物件を長く所有する中では避けられないリスクのため、最初から家賃が下がった時も赤字にならないような物件を購入すべきです。
天災リスクへの対処法
天災、災害には次のようなものがあります。
●地震、津波、台風、豪雨、落雷、積雪、強風などによる建物の損壊や倒壊
●火事による建物の損壊や消失
災害は、未然に防ぐことはほぼできません。
洪水被害は、過去の歴史をさかのぼれば予測は可能なので、洪水被害が出やすいエリアは投資物件対象地域から外すことはできます。
大半の災害や天災は、損害保険に加入することでカバーすることができます。掛け金に対する補償内容を検討し、収支のバランスを考えて加入して下さい。
水道配管の破裂や基礎工事の不良による建物の傾き、シロアリなどの被害については、中古なら物件購入前に修繕履歴を調べてリスクの予測が可能になります。
新築マンションなら現地で物件を詳しくチェックし、不具合が発生した時の対処などについて売主と責任範囲を明確にしておきます。
共用部分のトラブルで被った被害であれば、マンション管理費や修繕積立金から修理をしてもらえます。
金利上昇リスクへの対処法
金利上昇リスクに耐えるためには、「返済比率が50%以下で、現在の金利の倍になっても収支が回る物件を購入する」ことで対処が可能になります。
金融機関では、さまざまな特典をつけたローンを提供しています。
現在ローンを組めば、開始直後は低金利で融資が受けられますが、5年後、10年後に金利が見直されて上昇するローン商品が多く出回っています。
見直し後の利率がどれぐらいになるか予測しにくいものが多いため、不動産ローンを利用する場合は、自分の可能な範囲で繰上げ返済を行い、ローンを早い時期に完済できるようにする方法をとる人もいます。
残債が多く、所有物件の利回りがおもわしくないと判断されれば、次の不動産投資に向けての借り入れができなくなることもあるので注意して下さい。