不動産投資コラム(59)
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不動産投資に関するコラムをご紹介いたします。
第59回【不動産投資で融資を受ける際にチェックすべき5項目】
銀行から融資の仮承認が下りた時にチェックすることは
不動産投資で銀行から融資の仮承認が下りた時、融資条件が提示されます。
この時、チェックを怠ってはいけない項目は、融資の金額と手数料、金利と融資期間、返済方法、繰上げ返済時の違約金、第1回目の返済日です。
この5つの項目をよくチェックしておけば、銀行と契約をする時に支払う現金の目安がわかりますし、繰上げ返済時の違約金も把握できるので、オーナー様が不動産投資をスタートさせてどのように不動産投資を進めていけばよいのか長期的な計画もたてやすくなります。
5つの項目をよく理解し、納税やリフォームで必要になる現金を別途計画的に準備しておけば、不動産投資は順調に進めることができます。
これらの項目は、金融機関によりそれぞれ特徴があります。
融資をしてもらえそうな金融機関が見つかれば、それぞれの融資の特徴や規約を見比べて少しでも経費が節約できそうなものを選んで下さい。
1 融資の金額と手数料
仮承認で最初に確認しなければならないのは、融資を受けられる金額です。サラリーマンの場合、年収の8倍~10倍といったところが一般的な目安とされています。
融資の手数料は、利用するローンによって無料もあれば有料のものもあります。
融資金額に関わらず、手数料が一定料金の銀行もあれば、借り入れ金額の1.08%(税込み)で、借り入れ対象不動産の現地見学の交通費は、別途手数料徴収といったものまでさまざまです。
2 金利・融資期間
融資を選ぶ時、金利は「変動金利型」と「固定金利型」の2種類に大きく分かれています。
借り入れ初年度から数年間は、固定金利でその後変動金利という混合型もあります。
金利水準は、変動 < 固定選択(混合型) < 固定 の順に高くなっていきますが、金利上昇リスクはその逆になります。
どのタイプを選ぶかは、オーナー様の手元にある現金の額や、賃貸経営の状況、返済期間、今後の金利上昇リスクなどを総合的に考えて選ぶことになります。
3 返済方法
返済方法は、2種類あります。
■元利金等返済
毎月の返済総額(元本返済+利子)が同じ、返済開始当初は元本返済額より利子の支払いが多くなり、年数が経てば元本返済の割合が高くなります。
毎月一定額の返済なので、借入者の負担が少ない方法ですが、返済当初は残債が減りにくいデメリットがあります。
■元金均等返済
元本の返済額は毎月一定ですが、最初は利子の返済割合が高く、その後、年数が経つに連れて返済総額が減っていきます。
不動産投資を行う目的で融資を受けるなら、元利金等返済方式を選択したほうが、毎月の返済額が一定なので、収支計画が立てやすいと言えます。
4 繰り上げ返済時の違約金
毎月の返済とは別に、まとまった金額を返済することを「繰り上げ返済」と言います。
これを行う時、銀行によっては「違約金」または「手数料」という名目で別途現金を徴収することがあります。
もちろん無料の場合もあります。
融資にもよりますが、繰上げ返済元本金額の1~2%というような規定があるものもあります。
5 返済開始時期
第1回目のローン返済日のことです。
最初のローン返済日が、いつになるかによってオーナー様の賃貸経営のキャッシュフローに与える影響は大きくなります。
通常、融資の返済開始時期は、土地や建物の引渡し時(決済)を基準にして発生します。この時に、売主に代金を支払い名義が変更されます。
銀行にもよりますが、4月1日に決済を行って、銀行への返済開始を翌月5月から行うこともできます。
すでに入居者がいれば、4月分の家賃収入が全額手元に残るため、資金繰りが楽になるメリットがあります。