FPコラム【氏家祥美 第5回】
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【氏家祥美 第5回】働き盛りの増やし方
◆お金を増やす方法◆
お金を増やす方法は、大きく3つといわれています。
●節約:支出をコントロールして貯める
●労働:自分で働いて収入を得る
●投資:お金に働いてもらう
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆≪節約≫★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「節約」は、お小遣いをもらい始めた子どもから、年金で暮らすお年寄りまで、誰もが今すぐに始めることができます。すぐに始められて、何のリスクもないのがいいところですが、節約には残念ながら限界があります。持っているお金以上には節約することができませんし、生きていく以上最低限必要なコストはどうしてもあるからです。★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆≪労働≫★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
働き盛りの皆さんに今一番注力してほしいのは、「労働」です。時には働くよりも投資が魅力的に映ってしまうこともあると思いますが、仕事ができるのはだいたい20-65歳まで。この現役世代は、働いて収入を得ることを第一に考えましょう。会社員をしていると、社会保険や会社の制度に守られていることってたくさんあります。老後の年金なども知らず知らずに蓄えられています。そうした制度を活用しながら、安定した収入を得て、その中から投資の元手を手堅く確保していってほしいと思います。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆≪投資≫★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
そして最後が「投資」です。お金に働いてもらう「投資」は、体の自由が利かなくなった高齢期でも行えるのがいいところです。投資は少額からでもできますが、ある程度の原資があればそんなにハイリターンを目指さなくても、リスクを抑えながら堅実にリターンを狙うことができます。
じゃあ、投資はリタイアメント世代に任せて、現役時代は投資をしないほうがいいのかというと実はそうでもありません。なぜなら、退職金を元手に初めて投資にチャレンジしても、なかなかうまくはいかないからです。投資はスポーツと一緒で、少しずつ練習をしながら時間をかけてうまくなっていくものだからです。小さな金額で小さな失敗や成功を繰り返しながら、相場を見る目が磨かれ、つらいときにも耐える胆力が身に付きます。
つまり、働き盛りの現役世代は、デートレーダーのように売買を繰り返す投資ではなく、本業に時間的にも精神的にも支障のでない投資を心がけるといいでしょう。