FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【氏家祥美 第7回】お金を増やす3つの輪-後篇
前回、3つの輪でお金を貯めましょうというお話をしました。貯金、投資とご説明したので、今回は3つ目の輪「保険」についてお話をしようと思います。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆≪三つ目の輪 保険≫★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
皆さんの中には保険で貯めるといわれてもピンとこない人もいることでしょう。最近はインターネットでは安くはいれる掛け捨ての保険が増えているので、保険=掛け捨てと思っている方もいるかもしれませんね。 1980年代から1990年代前半の景気のいい時を知っている人には、養老保険や個人年金保険、学資保険、終身保険など貯蓄性のある保険に加入し、資産運用と保障を兼ねて保険を利用していました。現在も営業担当者がいる対面式の保険会社では、貯蓄性の高い保険を扱っているところがたくさんあります。 保険でお金を貯めるいいところは、「受け取りが確実」「保障がついている」「税金の優遇がある」が挙げられます。保険の場合、一般的に将来の受取額が契約時に決まります。そのため、ちゃんと中身を吟味していい保険に入れば、貯蓄よりもお金を増やしながら確実にためることができます。さらに、保障がついているので、貯蓄性のある保険にある程度入っておけば、掛け捨ての保険に払う保険料もその分安くできるでしょう。★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆≪税金の優遇≫★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
「税金の優遇」ですが、毎年年末が近くなると会社で「年末調整」をしますよね。保険に入っていると、毎年10月頃に保険会社から「生命保険料控除証明書」が送られています。こちらを「年末調整」の書類と一緒に会社に提出すると、所得税や住民税が安くなります。 以上、3つのメリットを考えると、保険での運用も検討の価値があることがわかるでしょう。ただし、保険での運用は途中解約をすると損をするのが一般的です。また、長期でお金を固定することになるので、あくまでも無理なく続けられる金額で始めることをお勧めします。 貯蓄にも投資にも保険にも、それぞれにメリットがあり、デメリットがあります。貯蓄、投資、保険はそれぞれ長所と短所を補う関係にあります。どれも毎月定額で積み立てる商品もありますので、検討してみましょう。