FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【山本俊成 第25回】団体信用生命保険(団信)とは?
★☆★☆★☆★☆★☆≪団体信用生命保険(団信)とは≫★☆★☆★☆★☆★☆
住宅ローンは大きな借金です。もし返済者(一般的には夫)が万一死亡してしまい、残された家族(妻、子)が住宅ローンの返済を行わなければならないとしたら大変です。そこで考えられたのが団体信用生命保険(「団信」)という仕組み。団体信用生命保険(「団信」)は、住宅ローンを返済する人が返済途中で死亡した場合に、本人に代わって生命保険会社が住宅ローンの残債を支払うというものです。
金融機関の多くは、団信の加入を住宅ローン融資の条件としています。逆に言えば、住宅ローンを組みたい人が、健康状態が悪くて団信に加入できない場合、住宅ローンも借りることができなくなります。
そして団信の保険料は住宅ローンの金利に含まれているのが一般的です(保険料を別に支払う必要がないということです)。また年齢による保険料の違いがないというのも特徴です。
なお、フラット35のように団信へ加入しなくてもよい住宅ローンもあります。もちろん万一の時を考えると、全く生命保険がない状態で住宅ローンを組むのはリスクが大きく、実際には多くの人は団信へ加入します。フラット35の場合、住宅ローン金利に団信の保険料分は含まれておらず、1年に1回、1年分の保険料をまとめて支払います。1年に1度まとまった金額を支払わなければならないことを負担に感じる人もいます。
先に、団信の保険料は年齢による違いがないと書きましたが、これは若い人にとって見れば保険料は割高である、ということを意味します。フラット35で住宅ローンを組む若い人の場合、団信には加入せず、一般の生命保険に入る方が保険料は安くなる場合もあります。もちろん、デメリットもありますので選択は保険料の損得だけでなく、様々な観点から考えねばなりません。この辺りは次回のコラムで取り上げる予定です。
★☆★☆★☆★☆★☆≪最近の団信≫★☆★☆★☆★☆★☆
最近は、通常の団信の保障に加えて、三大疾病保障付き、七大疾病保障付きなど、生活習慣病で就業できなくなった場合の保障も付いている団信が多くなってきました。その分金利は高くなりますが、不安な人は検討に値するかと思います。