FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【氏家祥美 第18回】保険の見直しで保険料が半額に!
家計の見直し相談の中でも、改善策のひとつとして効果があるのが、保険の見直しです。今回は、保険の見直しで夢に一歩近づいたK子さん一家をご紹介しましょう。
K子さん(30代)は共働きのご夫婦。10歳年上のご主人と、2歳のお子さんと3人暮らしです。海外にあこがれているK子さんは、子どもと一緒に英会話を習って、あと何年かたったら親子留学したいという夢があります。家計相談の中では、その夢を一歩実現に近づけるために保険の見直しを行いました。
K子さん一家が加入していた保険は、以下のとおりです。
大手生命保険会社にて、ご主人の保障を総合的に加入していました。
医療保険は、入院1日あたり5000円もらえるというもの。手術をしたら手術給付金も出るので、保障内容に不満はありませんが、あと3年後に保険料が値上がりすることが気がかりです。
★☆★☆★☆★☆★≪終身保険とは≫★☆★☆★☆★☆★☆
終身保険は、何歳で亡くなっても必ず200万円もらえる保障です。お葬式代として必要な資金を終身保険で貯めることはとてもいい選択なのですが、現在の家計状況を考えると優先順位はそれほど高くありません。そこで、終身保険は以後の保険料の支払いをストップして保障を継続する「払い済み」にしました。保険料を払い済みにすると、以後の保険料を払わない分、保障のサイズが小さくなります。また、特約はすべて消滅します。
K子さんのご主人が加入していた定期保険は、60歳になるまでいつ亡くなっても2000万円もらえるというものでした。今は2000万円の死亡保障が必要でも、お子さんが大きくなるにしたがって、保障は小さくできます。保険料をできるだけ抑えたいという希望もあったので、今回はあらかじめ決めた年齢まで、被保険者が亡くなった時から毎月決まった金額をお給料のように受け取れる「収入保障保険」をご紹介しました。
収入保障保険は、保障のサイズがだんだん小さくなることと、保険金を毎月少しずつ支払うために保険会社が保険金支払予定額を運用できるという2つの理由で、保険料が割安に設定されている定期保険の一種です。遺族にとっても、毎月お給料のように受け取れるので、使いやすいと好評な保険です。
★☆★☆★☆★☆★≪こまめな見直しを≫★☆★☆★☆★☆★☆
共働きの妻、K子さんは、もともと医療保険には加入していましたが、死亡保障は備えていませんでした。お子さんが小さいあいだは、K子さんにもしものことがあると、収入ダウンと家事子育ての両面から、大きなダメージとなります。そこで、K子さんにも新たに収入保障保険で死亡保障を備えることをお勧めしました。
見直し後の保障は以下のとおりです。
必要な保障をしっかりと備えつつ、保険料を1万5000円カットし、いままでの保険料の半額まで抑えることができました。K子さんは、「これで英会話を習えます!」とニッコリ笑顔でお帰りになりました。
★☆★☆★☆★☆★≪まとめ≫★☆★☆★☆★☆★☆
各保険会社からは次々と新しい保険が開発されています。各社の保険商品の中から目的にあった保障内容で保険料の安いものを、いいとこどりして組み合わせると、このように保険料をぐんと節約することができます。お金を貯めたい、家計を見直したいと思ったら、ぜひ保険も見直してくださいね。