FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【氏家祥美 第20回】コンビニATM利用を辞めると、預金100万円の利息以上に得をする
全国のコンビニで当たり前のようにお金が下せるようになってから、コンビニATMをお財布代わりに使っている人が増えました。以前はお給料日になると銀行に長蛇の列を作ってお金をおろさないといけなかったのですが、最近ではお弁当を買うついでに、曜日も時間も気にしないでお金が下せるようになったのですから、ずいぶん便利になりましたよね。
ところが、このコンビニATMの利用手数料について、各銀行が相次いで見直しを始めています。今後の手数料動向を、まずは基本的サービスから確認していきましょう。
ちなみに、コンビニATMで大手都市銀行のユーザーが時間外にお金をおろすと210円の手数料がかかります。210円というと、ちょこっとついで買いで使ってしまいがちな金額ではありますが、実はこの210円があなどれません。
★☆★☆★☆★☆★≪利息が消える!?≫★☆★☆★☆★☆★☆
いまスーパー定期の金利は1年物でも0.025%。100万円を1年間預けてもつく金利は250円ですし、税金を差し引いた手取り利息は200円になります。つまり、コンビニATMで1回お金をおろすだけで、1年間100万円を預けた利息が吹っ飛んでしまうことになるのです。
見方を変えれば、コンビニATMの時間外手数料を1回節約しただけで、100万円を1年預金した以上のお金を得したとも考えられます。ちょこちょこお金をおろしている人は、手数料にも気を付けてみましょう。
★☆★≪会員サービスなどを利用しない場合≫★☆★
会員サービスなどを利用しない場合に限ってみると、コンビニでお金をおろすと三菱東京UFJ、三井住友、みずほ、ゆうちょの4行すべてで手数料がかかります。一方で、自行ATMにまで足をのばせば、三菱東京UFJやゆうちょ銀行のユーザーなら、平日は21時まで、また土日祝日も手数料がかかりません。
三井住友銀行を使っている人は、預金残高が10万円以上あれば平日の自行ATMの時間外手数料がかからなくなるので、仕事帰りのATM引き出しがしやすくなります。また、みずほ銀行はいまイオン銀行と提携を進めていて、12月からはイオン銀行のATMも自行ATMと同一条件で利用できるようになるため、平日昼間であれば手数料がかからなくなります。イオン銀行のATMは全国のイオンやマックスバリュー、コンビニのミニストップ等にも置いてあるので、買い物ついでに利用できて便利です。