FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【氏家祥美 第24回】ちょこっと投資で銀行の手数料をお得に
第20回のコラムでも書きましたが、2013年12月に三菱東京UFJ銀行が会員向けサービスの手数料を見直したのに続き、2014年2月にはみずほ銀行が会員向けサービスの手数料の見直しを予定しています。今回は、主にみずほ銀行のユーザーにむけて、他行振込みの手数料を抑える方法をアドバイスいたします。
会員向けサービスの改正により、コンビニATMの利用手数料や他行あて振り込みの手数料見直しが行われています。そのため、
「休日にコンビニでお金をおろしたら、ATMの手数料を取られてびっくり」
「給与口座からローン返済用の口座にネット振り込みをしたら、手数料がかかるようになった」ということが起こる可能性があります。
私のところにきたフリーランスのライターさんも
「月に3回まで他行宛て振込の手数料が無料というから仕事用に口座を開いたのに、それができなくなるのは不便」
言っていました。手数料を抑えるためにいちいち振り込みに出かけるのも手間がかかって煩わしいですよね。
そこで、何か手数料を抑える抜け道はないのか、考えてみました。
ここからは、みずほ銀行を例にお話をしていきます。
みずほ銀行の場合、会員サービスで最上級の優遇を受けるためには
1)預金残高500万円以上
2)クレジットカード年間100万円以上利用
3)資産運用商品の残高がある
4)住宅ローンやカードローンの利用がある
の4つの方法があります。
このうち、1)は500万円以上のお金を集めてこないといけませんし、2)は年間100万円以上の買い物をこのカードでしなくてはなりません。4)の住宅ローンはすぐに利用できる人は少ないでしょうし、手数料のためにカードローンを利用するのも違いますよね。
そこで、3)資産運用残高の条件について、実際にみずほ銀行の窓口でお話を聞いてきました。ここでいう資産運用とは
●投資信託(MMFを除く)
●金銭信託(貯蓄の達人)
●外貨預金(特約付き定期預金を含む)
●公共債(個人向け国債など)
のいずれかをさします。残高や期間などの細かい条件があるのか聞いてみたところ、
「残高があることとしか定められていないので、金額の定めはありません。極端な話でいえば、外貨預金の残高が1米ドルだけでも、残高があることになります。」
という回答をいただきました。
私自身は通常、
「外貨投資をするのなら、外貨預金よりも外貨MMFのほうが手数料が安いので、お勧めですよ」
ということが多いので、為替手数料についても確認してみました。
☆★☆≪外貨預金の手数料のハードルは下がっている≫★☆★
一般的に、主に証券会社で取り扱われる外貨MMFの手数料は片道20~50銭程度(米ドルの場合)、主に銀行で取り扱いのある外貨預金の手数料は片道1ドル(米ドルの場合)が主流となっています。しかし、みずほ銀行では6月までの期間限定で、インターネットのみずほダイレクト経由で外貨預金を始めると、片道1ドルの手数料が片道40銭まで下がるというキャンペーンをしています。外貨預金の手数料のハードルは下がっていますね。
4種類の資産運用商品の中では、ネットで値動きを見ながらちょこちょこ売買をしたいなら、ネット上でも買い付けができる投資信託か外貨預金、日々の値動きをあまり気にせずに預金感覚で始めたいなら窓口で申し込む金銭信託や公共債が向いているでしょう。(金銭信託や公共債にも投資性商品なので、元本割れの可能性もあります)。
今回はみずほ銀行のサービスを中心に解説しました。銀行により会員向けサービスの条件は異なりますので、利用している銀行のサービスをホームページや店頭等で確認してみてくださいね。