FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【山本俊成 第69回】円高と円安
◆円高と円安◆【山本俊成 第69回】◆
円高、円安という言葉を見聞きしない日はないほど、テレビ、新聞、雑誌等を見ていると、ドル円相場をはじめとした為替相場についてのニュースがたくさん報道されています。今回は円高、円安の意味を基礎から解説します。
今、おおまかに言えば、1ドル=100円程度です。これが3ヶ月後、1ドル=200円になったとしたらそれは、円高でしょうか、円安でしょうか? 100円→200円へと数値が増えているので「円高」と考える人も多いのですが、これは円安です。
■円安とは
今1ドル=100円ということは、1ドルをもらうのに日本円では100円が必要だということです。
1ドル=200円になったということは、1ドルもらうのに日本円で200円が必要になるということです。
今よりも多く日本円を払わないと1ドルがもらえないわけですので、円の価値が下がったということになります。だから円安です。
わかりにくければ、次のように考えてもよいです。1ドル=100円ということは、200円出すと2ドルがもらえる。これが1ドル=200円になると、200円出しても1ドルしかもらえない。
同じ額の日本円を出したのに、もらえるドルが2ドルから1ドルに減るわけですから日本円の価値が下がった、つまり円安になるということですね。
■ 円高とは
円高というのはその逆で、例えば、今、1ドル=100円の為替レートが、1ドル=50円になることを言います。
100円→50円へと数値が減っているので「円安」と考える人も多いのですが、これは円高です。例えばアメリカで1ドルで売られているジュースを買うのに、今は100円出す必要がある。
それが50円を出せば買えるようになるということですから、円の価値が上がったということになります。だから円高です。
数字が増えているのに円安、数字が減っているのに円高、というのは違和感ある人も多いです。最初のうちは、円安とは数字が増えること、円高は数字が減ると覚えてしまってもよいですが、上で解説したような理屈を理解するとだんだんとしっくり来るようになると思います。