FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【山本俊成 第77回】ETFについて
ETFについて
前回までのコラムでは、アクティブ運用型の投資信託とインデックス型の投資信託の比較などを行い、一般的には手数料が低いインデックス型の投資信託を選ぶのが無難ではないかという話をしてきました。
今回はインデックス型投資信託の一種である「ETF」についてまとめておきます。
■ ETFは、株と同じように取引できる、上場している投資信託のこと
ETFは「Exchange Traded Funds」の略で、証券取引所に上場している投資信託です。
基本的にはインデックス型の投資信託(株価指数などの指標の値動きと連動した動きを目指す投資信託)です。
証券取引所に上場しているということは、上場株式と同じように、証券会社を通じて売買することができます。
上場株式と同じように「指値注文」や「信用取引」を行うことができるのもETFならではの特色と言えます。
手数料が低いインデックス型の投資信託の中でもETFは特に手数料が低い、というのがETFのメリットだと言えます。
販売手数料は不要ですし、信託報酬もETFは一般のインデックス型投資信託よりも低いです、それは信託報酬のうち販売会社に支払う部分がないからです。
ただし、ETFを購入・売却する際、投資家は証券会社に「売買手数料」を払います。
この手数料は、ETFが定めている手数料ではなく、証券会社が定めた手数料です。
株を証券会社で売買すると売買手数料がかかりますが、それと同じ手数料体系になっています。
ETFのデメリットとしては最低投資金額が一般のインデックス投信よりも高いということが挙げられます。通常のインデックス投資信託は1万円や1,000円といった小額で投資ができますが、ETFの場合、10万円程度は必要になってきます。
毎月自動的に同額を積み立てていくドルコスト平均法の積立もETFは簡単にはできません(通常のインデックス投信であれば毎月1万円ずつ積み立てていく、といったことはたやすい)。
ETFには、ゴールド(金)価格に連動するようなものもあったり、日経平均の値動きと正反対の値動きをするように設計されたETFなども出てきたり、と単純なインデックス型投信ではないものもあります。
また、証券会社によっては、海外のETFも購入することができます。投資信託で資産運用をしたいという方はETFの最新動向はチェックしておくとよいでしょう。