FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【山本俊成 第78回】REITについて
REITについて
ここ数回のコラムでは、投資信託について解説をしています。
今回は投資信託の中でも「REIT」と呼ばれる種類の投資信託についてまとめます。
■ REITは不動産に投資をする投資信託
REIT(リート)は「Real Estate Investment Trust」の略で不動産に投資をする投資信託のことです。
投資家から集めた資金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど、いくつかの不動産に分散投資を行い、賃貸収入(家賃収入)や売買益を投資家に分配するという仕組みです。
個人で不動産投資をやろうと思っても、多額の資金が必要で、また維持管理も大変です。REITへの投資であれば、数十万円からの資金で、複数の不動産に投資が可能になりますし、日々の管理や運営もプロに任せることができます。
REITは証券取引所に上場しており、上場株式やETFと同じように証券会社経由で売買ができます。つまりREITの価格は市場での需給によって上下します。REITは不動産の賃貸収入や売却益から出る利益の90%以上を分配金として分配することで、法人税が免除される仕組となっています。そのため株の配当と比べると分配金の率が高いというのも特徴です。
オフィスビルや商業施設に投資するようなREITや、マンションに投資をするようなREITなど色々な種類がありますので、好きなタイプのREITを選ぶとよいでしょう。
またタイプの違うREITを組み合わせて所有し、分散投資をするというのもよいでしょう。
上場しているREITの他に、一般的な投資信託と同じように、証券会社や銀行等に販売手数料を支払って購入するREITもあります。
これらは上場されているREITを複数組み合わせて投資する投資信託です(REITという投資信託に投資をする投資信託ということです)。
そのため、手数料は上場されているREITにじかに投資するより高めになりますが、10,000円や1,000円といった小額から投資ができ、毎月の積立投資も楽にできます。
日本のREITへ投資するものだけでなく、海外のREITに投資するものもあるので、海外分散投資を検討されている方は、海外REITに投資をしている投資信託もチェックしてみるとよいでしょう。