FPコラム
ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【山本俊成 第87回】NISAに向く投資1
前回、前々回とNISAを利用する上で注意すべき点についてまとめてきました。
今回はこの点も踏まえて、NISAに向く投資はどのようなものかを考えていきます。
この両者の比較では、株式投資信託の方がNISAには向くと言えます。というのも、個別株への投資の場合、例えば最低売買単位が30万円というような場合(株価が3,000円で1単元100株というような場合)は、300株投資をすると90万円、400株投資すると120万円となり、非課税枠の範囲に収めようとすると、90万円分しか投資ができず、非課税枠である100万円ぴったりの投資ができません。
この銘柄だけに投資するのであれば、非課税枠を全て使い切ることはできないということです。
一方、投資信託の場合は「○○万円分の投資をする」という注文ができます。
つまり非課税枠の100万円ぴったりの投資をすることができるわけです。
また、NISAでは預けた年から5年後にロールオーバーができますが、その時にも個別銘柄の投資より株式投資信託の方が楽です。
例えば上で述べた3,000円の株価の銘柄が5年後に4,500円まで上昇していた場合、300株保有しているとすると合計金額は135万円となります。非課税枠100万円を35万円オーバーしており、NISA口座でロールオーバーできるのは200株のみになってしまいます
このように、最初の投資での非課税枠、ロールオーバー時点での非課税枠のことを考えると、NISAに適しているのは個別株よりも株式投資信託ということが言えると思います。
NISAに向く投資を考える上では上記以外にもいくつかの観点から見ていく必要があります。
NISAには「実際の取引としては損をしているのに、NISAを使うことによって、税金計算上は利益が出たものと扱われ課税されてしまう」というデメリットがありますが、次回はその点を踏まえてNISAに向く投資を考えることにしましょう。
今回はこの点も踏まえて、NISAに向く投資はどのようなものかを考えていきます。
■NISAに向く投資 個別株より株式投信
NISAに向く投資を考える上では、まず株の個別銘柄への投資と株式投資信託への投資とどちらがよいのか、という選択があります。この両者の比較では、株式投資信託の方がNISAには向くと言えます。というのも、個別株への投資の場合、例えば最低売買単位が30万円というような場合(株価が3,000円で1単元100株というような場合)は、300株投資をすると90万円、400株投資すると120万円となり、非課税枠の範囲に収めようとすると、90万円分しか投資ができず、非課税枠である100万円ぴったりの投資ができません。
この銘柄だけに投資するのであれば、非課税枠を全て使い切ることはできないということです。
一方、投資信託の場合は「○○万円分の投資をする」という注文ができます。
つまり非課税枠の100万円ぴったりの投資をすることができるわけです。
また、NISAでは預けた年から5年後にロールオーバーができますが、その時にも個別銘柄の投資より株式投資信託の方が楽です。
例えば上で述べた3,000円の株価の銘柄が5年後に4,500円まで上昇していた場合、300株保有しているとすると合計金額は135万円となります。非課税枠100万円を35万円オーバーしており、NISA口座でロールオーバーできるのは200株のみになってしまいます
このように、最初の投資での非課税枠、ロールオーバー時点での非課税枠のことを考えると、NISAに適しているのは個別株よりも株式投資信託ということが言えると思います。
NISAに向く投資を考える上では上記以外にもいくつかの観点から見ていく必要があります。
NISAには「実際の取引としては損をしているのに、NISAを使うことによって、税金計算上は利益が出たものと扱われ課税されてしまう」というデメリットがありますが、次回はその点を踏まえてNISAに向く投資を考えることにしましょう。