FPコラム【伊藤潤平 第13回】

ファイナンシャルプランナーによる金融商品に関するコラムです。
【伊藤潤平 第13回】ファンド体験談Ⅱ-①
◆IT企業に勤めるAさん31歳の話◆
都内の大手IT企業に勤めるAさんは現在31歳で長年の社内での功績が認められ主任に昇格することになりました。同時に会社の仕事だけをこなす毎日に物足りなさを感じておりインターネットビジネスや投資等の研究を日々続けておりました。
☆★☆★☆★☆★☆★☆≪友人に勧められたファンド投資≫★☆★☆★☆★☆★☆★

投資では株、FXの勉強をして実際の取引をしてみたものの利益は出ず、何か良い方法はないかと思っていた頃に友人からファンド投資を勧められました。高い利率で配当をもらっている友人のファンド投資の体験談を聞き、半信半疑ながらカフェに連れられてそのファンドのブローカーと会うことになりました。そのブローカーは若くして成功している風格があり数年前からそのファンドで儲かっていることを聞かされました。
そして、ファンドの内容を聞くと香港を拠点にしたファンドで運用方法は海外スポーツサイトのブックメーカーだと話し始めました。
運用を開始してから4年間利益を出し続けていること、香港側の運用サイドではこれまでに蓄積した十分な資金があること、ブックメーカーであれば株やFXのようなマイナスになるリスクが少ないこと、など詳細に渡って説明を受けました。
また、ブックメーカーではいろんな特典ボーナスが付いて利益が大きくなるそうで実際に1か月で10%以上増やした月も少なくないそうなのです。海外投資、十分な資金という言葉に希望が膨らんできたAさんは興味深々に話に聞き入り、できる限りの質問を浴びせていきました。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆≪友人の一言が決め手に≫★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

実際に運用場所を見ていない点が不安ではありましたが「1億円を預けている人が調査会社を雇って常に運用場所を監視させているよ」と友人が伝えてきたので大丈夫そうだな、と判断しました。
またいつかは勝てなくなるのではないかという懸念もあったので「ブックメーカーで利益が出せなくなったらどうするんですか?」と聞くと、「そのときは儲からなくなるだけです、元本を返還して終わりにします」と言われたので納得しました。(今十分に資金があって勝てなくなった時に返還してくれるなら大丈夫だな)と思い、毎月自動的に配当が入って二人のように儲かっている姿を想像してAさんはそのファンドに投資する決意を固めました。
次回に続く